ハリウッドVFX業界就職の手引き

ハリウッドVFX業界就職の手引き
鍋潤太郎氏による、海外のVFX業界で働くための手引き。お薦めです。

2013年8月15日木曜日

アメリカに住んでみる - 映画の撮影場所を訪ねる

木村でございます。すっかり夏休みモードになって更新も滞って参りましたが、皆さんお元気でしょうか。実は夏休み向けの企画として、LAの観光案内的な内容の企画を考えていたのですが、もうすでにその夏休みも折り返し地点を過ぎてしまい、今更な感じになってしまいました。しかしせっかくですので、次回皆さんがLAにお越しの際の参考にして頂ければと思い、「映画の撮影場所を訪ねる」と題してお送りしたいと思います。

ダウンタウン・セカンドストリート・トンネル


いきなり地味なところからスタートしますが、LAのダウンタウンは立体的になっておりまして、アップダウンがあったり立体交差があったりします。トンネルも幾つかありまして、そのうち2nd St.のFigueroa St.とHill St.に挟まれた区間のトンネルは映画ファンには有名です。古くはBrade Runner(デッカードが車で通ります)、最近ではTransformersの1作目(バンブル・ビーが最新型のカマロに変身するシーン)などが撮影されたところです。正直言ってただのトンネルですので「ここがそうか」と思ったらそれで終わりなのですが、Walt Disney Concert Hallなどにも近いので、ついでに寄ってみるとよいでしょう。

ブラッドバリー・ビルディング (Bradbury Building)



Bradbury Buildingはやはりダウンタウンにある建物でして、この投稿のトップにある写真がその内部になります。すでにピンときた方もおられると思いますが、この建物はBrade Runnerにおいて、レプリカントの設計技師のJ. F. セバスチャンが住んでいるアパートという設定で出てきます。現在の建物は1991年に改修工事が行われた後のもので、オフィスビルとして使われています。観光客は1階から2階に上がる階段のところまで入ることが許されていますが、残念ながらエレベーターに乗ることは出来ません。

ロサンゼルス・リバー


ダウンタウンの東を流れるこの川はWikipediaによりますと、LA北方にあるSimi Hillsから始まり最終的にはLong Beachに流れ着く、とあります。ダウンタウンを通っているエリアは河岸がコンクリートで固められており、水量もあまり多くありません。その川がまっすぐ続く様子がやや非現実的な雰囲気を醸し出すため、この川の内部で多くの映画やミュージック・ビデオが撮影されてきました。我々の業界に関係があるものですと、Terminator 2で、T1000が操るタンクローリーに追われてシュワルツェネッガーがバイクで爆走するシーンがここです。またTransformersの1作目もやはりここで撮影されています。

グリフィス天文台

The Griffith Observatory

ここは映画に興味がなくとも、ダウンタウンを一望できる場所にありますので、ぜひ1度訪れておきたいところです。Transformersの1作目やCharlie's Angels 2の撮影が行われています。

サンタモニカ・ピア (Santa Monica Pier)


ここも観光地として有名な場所ですが、やはり映画も多く撮影されています。我々の業界で言いますと、Iron Manの1作目で、トニー・スタークがIron Manスーツで試験飛行をしている時にこの辺りを通ると、観覧車に乗っていた子供が彼を見てアイスクリームを落っことしてしまうシーンがあるのですが、あれがまさにこの場所になります。ちなみにトニー・スタークが住んでいる邸宅は、ここから北西にあるマリブという高級住宅街にあるという設定になっています。

サンタモニカ・プレース (Santa Monica Place)


サンタモニカ・ピアから歩いていける距離にあるこのサンタモニカ・プレースはサンタモニカで一番活気のあるショッピング・ストリート、3rd Street Promenadeの突き当たりにあるショッピング・モールです。実はこのモールは数年前に大幅な立て替え工事が行われ、ストリート・ビューではまだ工事中の写真しか見れませんが、実際にはすでに竣工しており、高級ブランドのお店やおしゃれなレストランが入居してすっかり様変わりしました。こうなる以前は、アメリカの郊外によくあるいかにも野暮ったい小さな小売店の集まったモールで、ここでTerminator 2で初めてジョン・コナーがT1000に襲われるシーンが撮影されています。残念ながら今はその面影は全くありません。

Akasia Restaurant


サンタモニカから南西に位置するカルバー・シティにあるこのバー&レストランの建物は、Tron: LegacyでFlynnのゲーム・アーケードとして撮影されました。周りの風景や店内は合成によって変えられています。実はこのレストランはSony Pictures Imageworksに非常に近い場所にあり、私もSonyで働いていた頃はたまにここで昼食をとりました。味はまあまあです。

Randy's Donuts


ロサンゼルス空港に近いこのドーナッツ屋さんは、そのランドマークである巨大なドーナッツの屋根飾りで観光客にもよく知られていますが、皆さんお気づきの通り、Iron Man 2でトニー・スタークがここでドーナッツを食べるシーンが撮影されています。ちなみにドーナッツですが、私はクリスピー・クリームの方が好みです。

Puente Hills Mall


このショッピング・モールはLAのダウンタウンから車で東に30分ばかり走ったところにある、City of Industryという街にあります。ちょっと辺鄙な場所ですので、観光で来るには難しいかもしれません。このモールは劇中ではTwin Pines Mallと呼ばれていました。その映画とはBack to the Futureで、ドクとマーティーがタイムマシンの試験を行おうとしているところでテロリストに襲われてしまうのが、このモールです。2人がデロリアンを走らせていたのはJCPennyというデパートの入っていた建物のすぐ前だったのですが、現在は24 Hour Fitnessにテナントが変わってしまっているようです。

その他のLAが舞台の映画

最近ではハリウッド映画も撮影が世界中で行われるようになり、とりわけアメリカに近いカナダのバンクーバー、トロントやモントリオールなどは、補助金の助けもあって良く映画の撮影が行われます。そのため、劇中ではカリフォルニアのように見えても、実際にはそうした街で撮影されていることが珍しくありません。ですので、撮影の全て、もしくは多くがLAで行われる映画というのは珍しくなってきたのですが、わずかながらそういったものも存在します。例えば少々古くなってしまいますが、1984年に公開されたBeverly Hills Copはその象徴的な場所であるBeverly HillsのRodeo Driveを始めとして、そのほとんどがLAで撮影されています。実は、エディー・マーフィーが最初に登場するデトロイトの街も、一部はLAのダウンタウンで撮影されています。

また、2005年に公開され、アカデミー賞作品賞を受賞したCrashもその多くがLAで撮影されています。多くのロケーションは、観光客にはなじみのないごく普通の町中で撮られていますので、具体的な場所は挙げづらいのですが、LAという街の雰囲気をよく伝えた映画ですので、お薦めです。





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